Bouquet | bohemianvoodoo
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バンド結成12年を迎え、樹木の年輪のように月日と音を重ねてきた彼等の音楽が、遂に進化のときを迎えた。サウンドからアートワークに至るまで、新たな挑戦を感じさせる今作。サウンド面においては、ベーシックなアンサンブルを構築しながらも、ギターやキーボードのダビングを多用し、エレクトリック寄りのサウンドメイクに舵を切った。アレンジメントは従来のジャズ~ファンク~ラテンの要素に加え、ロックやシティポップに至るまで更に多様性をもっている。アートワークは初めて線画を用い、サウンド面と併せてアート寄りな温度感の作品となった。 リード曲M1「Magnolia」のアンサンブルのあまりの美しさにはっとさせられる。マグノリアの木にそよぐ風も、木漏れ日も、花が咲く瞬間も、次の季節を待つことも…そこに息づく生命を感じさせる優しいメロディとドラマティックな楽曲展開で、新たなbohemianvoodooの序章というべき名曲となった。 オリジナル4曲に加え、今作では2曲のカヴァーを収録。M2「輪舞曲」は松任谷由実の1995年発表のシングル曲。楽曲の持つエネルギーの強さと共にbohemianvoodooらしさ溢れる哀愁のあるアレンジとギターとピアノの掛け合いも聴きどころである。M4「For Tomorrow」はマッコイ・タイナー『Inner Voices』からの曲。1977年録音ながら現代のシーンにおいて再評価されるべきこの楽曲に、熱量を詰め込んだ渾身のアレンジは必聴。 タイトルにつけられた『Bouquet』通り、大切な人に贈りたいプレゼントの様な作品が生まれた。また、この言葉には熟成したアロマという意味合いもある。3rd Album『Aromatic』から様々な場所で奏で、4th Album 『MOMENTS』を経て、この時代に彼等が作り出した音楽。「良音を届けたい」「リスナーの皆様と音楽を共有したい」という、温かみに溢れた花束をぜひ受け取っていただきたい。